剱から昇る「日の出」が平地から見られる季節がめぐってきた。しかし、剱のどこから昇るのか? 場所によってその見極めがやっかいだ。
撮影では狙っているところと違って、外れることもしばしば。急に雲が出てきたり、何度裏切られ悔しい思いをしてきたことか。自然相手なら一か八か、勝負は時の運と開き直ってシャッターを押し続けてきた。
写真は小窓尾根のマッチ箱ピークより右の小窓ノ頭辺りから瞬間、太陽が三つに割れて出てきたもの。一瞬の出来事で後日撮った写真を見て自分でも驚いた。時として、こんなマジックに出くわすのも写真の面白さかなと思う。