2017年10月29日
剣岳遠近(おちこち)
雲海ゆく 大和率いる大艦隊 唐松岳頂上山荘から

 霧の中を八方尾根から唐松岳頂上山荘をめざした。稜線近くまで登ると視界が晴れ、鹿島槍ケ岳や五竜岳が姿を現した。午後2時半、予定どおり到着。黒部側はあいにくのガスで真っ白、何も見えない。しかし、頭上を覆っていたガスも次第に消えはじめ、剱が雲間に見え隠れする。

 雲海に浮かぶ剱の山姿は、軍艦のよう。もし剱が戦艦大和なら、剱御前や別山、真砂岳、また、大窓を境に白ハゲ、赤ハゲ、赤谷山など、左右の山々が巡洋艦や駆逐艦の護衛艦にもなって見えてくる。はたまた、立山が空母になって、一大艦隊が大海原にたたずむさまを連想するのもおもしろい?