今年もお彼岸の季節が巡ってきた。その彼岸に咲く花といえば「曼珠沙華(まん・じゅ・しゃ・げ)」。稲刈りを終えた田んぼのあぜ道に咲く花は、人目を引く。深紅に燃えさかる花姿はまさに「不動明王」の赤い炎のようで、背景の剱との組み合わせに心が躍った。
「ヒガンバナ」の名で親しまれるこの花は、調べてみると、全国各地に1千以上もの呼び名があるそうで驚く。私の故郷、高知ではこの花を「シイレイ」と呼んでいた。
花言葉には印象的な赤い花色から「情熱」とある。また、一方では、毒花や幽霊花などマイナスなイメージもあるが、明暗を秘めた不思議な花である。」。