雷鳥沢を登り別山乗越を越え、剱沢に足を踏み入れると急に風が変わる。
雷鳥沢の乾いた空気が剱沢に吹き下ろす重たく湿った風になると、どこか夏でも肌寒く感じる。
それは剱という山の存在がそう感じさせるのかも知れない。
写真は先日、国立登山研修所主催の2017年度の大学生登山リーダー夏山研修会を剱沢の前進基地で取材中Jに撮ったもの。
雲の流れが速く剱の頂上が見え隠れする中で、時折雲間から射す寸光が、剱御前の稜線に傾きかけた時、一瞬、前剱東尾根に当たったところを見計らって写した。