2016年1月8日
剣岳遠近(おちこち)
夕陽に染まる 表情は無限 立山町吉峰野開から

夕陽(ゆう・ひ)に染まった剱、その堂々とした山容は、ヒマラヤのような高貴な峰にも見えた。

 山のすばらしさは決して標高うんぬんだけではないことを教えてくれた1枚。西面を立山グリーンパーク吉峰の里山から望遠レンズで切り取ると、山頂付近が三角にとがり、早月尾根の上部や別山尾根が岩壁になって東大谷に切れ落ちている。

 同じ方角からでも、近すぎても遠すぎても、また、高すぎても山のアングルが異なり、どう「絵」にするか――。

 表情は無限にあり、それ故に剱の虜(とりこ)になってしまう。