富山平野の東部、常願寺川の右岸域に広がる農村地帯からは、田んぼの中に点在する屋敷林(カイニョ)や立山連峰が素晴らしい。
写真は冬陽(ふゆ・び)を受けた剱と民家の屋根に降り積もった雪に、黒い杉の屋敷林が画面を引き締めてくれた。
写真を水墨画のイメージに置き換えると、屋敷林の眺めはどこか懐かしく郷愁をそそり、質素で情緒的な富山の風土に合う。その背景に剱がより一層格調高く感じられる。
先日、この付近を通りかかった時、もう冬越しの麦畑が青々していた。