たわわに実った柿を夕陽がほのかに染める。
うららかな晩秋、里山の背後に剱はすっかり冬の姿に変貌していた。
剱と対峙する右側の山が剱御前で、南西面から眺める剱は素晴らしく、
31回でも紹介した。その鞍部に黒百合のコルがあり、
尾根の裏側に「剣山荘」がある。
これから冬へ向かう時期、写真のような小春日和は貴重になる。
北陸では曇りや雨の日が急に多くなり、
暗雲の空からは突然雷鳴がとどろき、突風や冷たい雨が降り、海は時化る。
大陸から強い寒気が南下し、北国からは足早に積雪の便りがとどく。