朝、剱に目をやると早月尾根にものすごい雪煙が上がっていた。これは!と思い車を飛ばして撮影現場へ。
時々刻々、油断していると剱は様相を変え、一時も目を離せない。気象変化の激しい冬山では登山者にとって風は恐(こわ)い大敵。空は青空でもブリザードに阻まれたらもう真っ白で何も見えない。たとえ北風小僧の寒太郎でも前には進めないだろう。
このような風はたいてい午前中におさまってしまうのが普通だが、この日は終日、不気味なほど吹き荒れていた。