2013年2月23日
剣岳遠近(おちこち)
紺碧の空 映える雪の造形 国見岳山腹から

 立山黒部アルペンルートの高原バスの車窓から、剱岳がよく見える場所がある。標高2300bの天狗平から雪の大谷手前までの区間。

 森林限界あたりで、オオシラビソ(アオモリトドマツ)に「海老の尻尾」が付いていた。 紺碧の空によく映える。 左奧に冬姿の剱を配した。

 「海老の尻尾」は強風の吹く山稜などの樹木や岩に生じる霧氷。微少な水滴や水蒸気が付着して凍結する現象だ。エビの尾に形が似ていることから呼ばれる。

 季節風(冬型)が強いほど風上に向かって成長を続け、巨大な雪の怪物を生む。