2011年11月19日
立山連峰季節のたより
星降る夜に山麓郷愁

凍てつくような夜だった。
11月下旬、標高2450mにある室堂平から眺める夜空は360度、
冴え渡っていた。白い雪原はしんと静まりかえり、
空気が澄み切って頭上には数え切れない程、星々が瞬いていた。
これほど多くの星空を見るのは久しぶりだった。
もう一つ、不思議なのはすぐ手が届きそうなくらい星が近くに見えることだった。
ときおり流れ星が走り去っていく。何か悠久の宇宙を感じ敬けんな気持ちになる。
幸い風がなかったので、カメラを持ち出してのんきに写真撮影していられるが、
それでもじっとしていると寒気がしんしんと身にしみてくる。
東の空(立山)から昇ってきた鼓のような形をした親しみのある冬の星座、
オリオン座を皆が寝静まった頃、浄土山(写真右上)の上空でファインダーに
納めることができた。
さて、いよいよ立山黒部アルペンルートもあと一週間ほどで閉山を向かえる。


データ− ペンタクスLX フィッシュアイレンズ F3,5
F5,6 約20分 フジクロームプロビア100F(RDPV)