紅葉真っ盛りの滝に冠雪の組み合せは珍しい。
以前、高岡市(旧福岡町)の「ミュゼ福岡カメラ館」
で写真展を開催した時、この写真と似た作品をポスターに使用したことがある。
この写真を撮影した日の朝、夜半に降っていた雨も止んで自宅の窓から
立山山麓スキー場を眺めると、上部はうっすら雪化粧していた。
9時すぎ頃になってそれまで曇っていた空から急に日が差しはじめ、青空が広がってきた。
とっさに「称名滝」の雪景色の写真が撮れるかもしれないと、
期待と不安を抱きながら大急ぎで向かった。
予感はみごとに的中!展望台まで駆け登ったことはいうまでもない。
しかし、時間との勝負で、紅葉した木々に付いた初雪は
無情にも太陽が当たるとみるみるうちに落ちていった。
立山の麓、芦峅寺に移り住んで、20年になるが、こんなチャンスに出合ったのはこのときだけで、地の利を生かしたのが幸いした一枚である。
ペンタックス645N 55_レンズ F2.8
絞り優先オート F22 1/30秒
フジクロームベルビア100F(RVPF)