2011年5月14日
立山連峰季節のたより
蒼天の下で

雲ひとつない爽快(そうかい)な日中、農作業に精を出す夫婦の姿を見かけ思わずカメラを向けた。この辺りは黒部川の伏流水がわき出る扇状地になっていて広々とした水田地帯。
すぐ後は海だ。近くには松林に囲まれたキャンプ場や沢スギ(国の天然記念物)が生育する林もあり自然公園になっている。
写真には右の遠くに薬師岳が小さく見え、左へ目を向けると農道の先に僧ヶ岳が大きな山容を魅せ、さらに朝日岳まで、雪を抱いた北アルプス北部の山々が連なる。
富山平野から見る立山連峰の眺めは薬師岳から毛勝三山まで、三千b級の立山をはじめ男性的な剱岳など、個性的なピークが立ち並ぶが、黒部川を境にして眺めると僧ヶ岳から北アルプスの最北端にあたる朝日岳の山並が主流になる。しかし黒部や後立山連峰の白馬岳から鹿島槍ヶ岳などの山々が折り重なり、見え方も複雑になってくる。
かつては白馬岳から朝日岳にかけての山々を大蓮華山と呼んでいた。

撮影データ
ペンタックス645 35_レンズ F3.5 F8
1/250秒 フジクロームベルビア(RVP)