2011年2月6日
立山連峰季節のたより
夕照立山連峰

 ありふれた日常の風景が撮り方によって想像以上に輝いて見えることがある。この写真も普通に撮っていたらきっと平凡な写真で終っていただろう。
日没間際、冴え渡る大空の彼方に深紅の立山連峰が鮮やかだった。
手前の青白い影の部分は一面雪におおわれた常願寺川の堤防で、
上は車道が走っていて、その下部に見えるはずの景色を隠し、
並び立つ山々だけを浮かびたたせてみた。
いつも見慣れている日常の景色を少ししゃがみこんで目線を低くしながら
撮ったものだが、その結果、日影に沈んだ雪の部分は見る人によって、
雲海のように、あるいは大海原の水平線にも見えるようだ。
暮れゆく神々しい雪山を眺めながら思い思いに想像力を沸き立たせるのも
写真の楽しさである。
しかし、困ったことがある。最近、暖冬で堤に雪があまり積もらなくなってしまったことだ。
北陸の平野部は地球温暖化の影響なのか?このままではもう雪国とはいえない。
雪のない生活は便利になるかもしれないがその反動の方がもっと怖い。
温暖化が進めば、天候不順の冷夏、熱帯夜、台風、豪雨や砂漠化などなど・・・。
いいことは何もない。


ペンタックス645N 35mmレンズ F3.5 
絞り優先オート F13 1/15秒 フジクロームベルビア(RVP)