俳句に霾(つちふる)という春の季語がある。一般的にはなじみが薄いが、黄砂を表す言葉。剱に降り積もった黄砂はその後、雨や雪解けでまだら模様になる。写真右端は池平山、左側の谷が三ノ窓雪渓(氷河)だ。
「雨」冠の付く漢字には、雲や霞(かすみ)、霧や靄(もや)など気象に関係した字が多い。深刻な大気汚染に悩む中国では、(ウー)は普通の霧。霾(マイ)はスモッグの意で、霾は今や流行語とか? たとえば、「明日は霾が来るよ!」と使い、微小粒子状物質PM2・5を指す。
日本では春風に乗って花粉も襲来する。くれぐれもご用心を。