2015年11月15日
剣岳遠近(おちこち)
青空と稜線のコントラスト 小窓尾根1600メートルから

新雪が来た翌朝、小窓尾根の1600bに登った。

ここまでくる物好きは私と親友の山岳ガイドの二人だけ。

午前10時を過ぎても剱の北西側にはなかなか太陽が当ってこない。

今日は日帰りで池ノ谷二股を目指すはずだったが、雪渓の状態が悪く、諦めた。

ここから望む北西面は池ノ谷から突き上げる剱尾根が象徴的で、

200ミリの望遠レンズで抜けるような青空を背景に、剱の頂はカットし、

黒い岩と白い雪の稜線を部分的に切り取ってみた。

左側の黒い岩の突起が「門」と呼ばれる核心部で、右端上のピークが剱尾根の頭(ずこ)、

下部には蒼く沈んだ池ノ谷右俣の万年雪が見える。