2014年11月2日
剣岳遠近(おちこち)
夕刻の大雲海 大仏のお昼寝? 赤岩尾根分岐から

 晩秋の午後、黒部の谷に湧いた一塊の雲が帯になり、やがて雲の絨毯(じゅう・たん)となって峡谷を埋め尽くした。

 夕空に浮かぶ剱の北方稜線(りょう・せん)の山影は、大仏さんが白い布団の上で気持ちよさそうにお昼寝しているように見えて、ほほ笑ましい。翌朝、大雲海は跡形もなく消え失せ、また、平素の景色に戻っていた。

 剱を東方から撮影する山旅では、種池山荘と冷池山荘に必ずお世話になる。山小屋は10月中旬に営業を終え、来春まで冬じまいする。

 帰路は柏原新道を下り、立山黒部アルペンルートの長野側玄関口、扇沢に着いた。