池ノ平小屋から一般登山ルートを外れた旧鉱山道を小窓雪渓に向かう途中、小さな尾根を乗り越える箇所がある。
やせ尾根には踏み跡が残る。潅木(かん・ぼく)を抜けると、知る人ぞ知る展望台があり、チンネや八ツ峰の岩峰群の眺めが圧巻だ。足下には写真手前のハイマツで隠れてしまったが、氷河を抱いた小窓雪渓も見える。
朝日の当たる黒いチンネの岩峰や、流れ落ちる2本の小さな滝など、スケール感にあふれる裏剱の片鱗を狙った。山の写真を撮る者には最高のだいご味である。