梅雨の中休み。清々(すが・すが)しい早月川の流れに緑の木々、その奧には残雪を抱いた大日岳などの山々が姿を見せ、剱岳が際立つ。
常願寺川をはじめ黒部川や片貝川、早月川は、北アルプスの3千メートル級の山々が連なる源流から海(富山湾)までの距離が短く、大昔から洪水の歴史を繰り返してきた「暴れ川」の異名を持つ。
梅雨本番、平素は穏やかな川も雪解け水と集中豪雨が重なれば水量は一気に激しさを増し牙をむく。海も山も川も、自然の美しさと恐ろしさは常に紙一重だ。