2014年3月30日
剣岳遠近(おちこち)
季節は一進一退 春山へ移ろう 立山町野口から

今日の空は何か怪しい雲行き。剱の稜線(りょう・せん)から昇った朝日が雲間から漏れ、幾筋の閃光(せん・こう)となって印象的な光景をつくり出していた。

 春嵐の前兆だろうか。日本海を低気圧が北上するとき、「春一番」を呼ぶ。

 この後、暗雲が剱を覆い隠していった。天気は急変し、山は大荒れとなり、高い山では猛吹雪に見舞われるだろう。ときに気象遭難を引き起こす。

 しかし、この悪天候も一時的なもので、季節は一進一退を繰り返し、また一歩、春山へと移り変わっていく。