2013年7月7日
剣岳遠近(おちこち)
神の目覚め  七変化の雲  大日小屋から

大日小屋は北アルプスの中でも数少ない「ランプの山小屋」として親しまれている。 小屋の前から眺める剱の形は、端正な槍ヶ岳の穂先を思わせ人気がある。

その日は黒い雨雲に覆われ、ガスも立ちこめ外は真っ白。 撮影を諦め、小屋の人たちと夕食を取っていたときだった。 突然、雲間から鮮烈な夕陽が剱岳に射した。 翌朝、剱の上空を雲竜が天を駆けるような神々しい朝焼け雲に遭った。 雲は刻々と七変化しながら去り、太陽が昇るとともに、何事もなかったかのような平常な朝を迎えた。

※「剱岳遠近」はしばらく休載し、7月31日から再開予定です。