夜明けの浜辺が紅にそまり、東雲の空に連なる雄大な立山連峰は神々しく映る。雨晴海岸のランドマークの女岩、その奥には伏木富山港沖に停泊する貨物船の灯(あか)りも見える。
今年、立山の内蔵助雪渓と剱岳の池ノ谷が新たに氷河に認定された。万葉歌人、大伴家持が「立山(たちやま)に 降り置ける雪を 常夏(とこなつ)に 見れども飽かず 神(かむ)からならし」と詠んだ「たちやま」とは剱岳を指すともいわれ、夏になっても残る「雪」は平成の世に「氷河」に変わった。
今年の夏、その氷河を富山の平野部から眺められるはず。これは男のロマンかも知れない。