畑の中に1本ぽつんと立つ満開のしだれ桜に心が弾んだ。なぜなら、うまい具合に、その背後に「剱」があったから――。
しかし、花が咲きそろうタイミングを撮るのは難しく剱だってそうそういつも見えるとは限らないので、今年の撮影は1度諦めかけていた。
この桜との出合いは、数年前、田畑に囲まれた小さな集落の道沿いに咲いていたのを見つけたもので、その時はまだ弱々しかった木がいつのまにか大きくなっていて驚いた。
桜を撮っていたら、ちょうど1羽のスズメが右上の枝に止まって新芽をついばんでいた。チャンスは重なることもある。