今年の下ノ廊下は通交不能という。
念のため、室堂山荘に勤務するK氏に電話で情報を聞いてみた。
会話のやりとりの中で、スノーブリッジが残っていて面白いという。
「高橋さんも撮りに来たらいいのに・・・」
その彼の言葉に誘発された。
谷間をおおう雪塊のアーチは想像をはるかに超え、
雪解けの斜面にはイタドリの仲間が芽ぶいていた。
10月中旬、山々は紅葉まっただ中、もうすぐ、霜が降り、雪が来る季節だというのに―。
なんという自然の律儀さ、黒部の自然はすべてに卓越している。