2013年6月16日
剣岳遠近(おちこち)
時を流れる おいしい水 上市町伊折付近から

雪解け水を集めた早月川の奔流の奥に、剱岳が朝のシルエットとなり黒く沈んでいた。上流部は白萩川と立山川が交わり、ヤマメやイワナなどの釣り人も見かける。

 ふもとの集落には黒部の名水に負けず、霊水や湧水(ゆう・すい)、清水が多い。穴の谷をはじめ、大岩の日石寺、城山、奥白岩の源流などなど。暮らしの中でおいしい水が身近に飲める…。何と贅沢(ぜい・たく)かなと思う。

 これも山岳修験や寒修行など人の心や体を清める「水」がもたらした文化なのだろう。これからの季節、県内外の「清水巡り」もいいかもしれない。