2022年10月2

 

剣岳遠近(おちこち)

斜光織りなす 鋭い切れ込み  池ノ谷ガリーから 

 

 

 撮影したのは「小窓ノ王」の岩峰が午後の斜光に陰りはじめた頃だった。現場は急傾斜  足元が崩れやすい不安定なガラ場で、日暮れが迫るなか一人、無我夢中で撮った。

 剱岳にはユニークな名前が多くある。例えば小窓尾根にはニードルやマッチ箱ピーク、さらに小窓の頭など岩稜や岩壁などに付けられた名がある。その小窓尾根の頂点に屹立(きつりつ)するのが小窓ノ王と呼ばれる岩塊だ。「南側が垂直に切れ落ちてチンネ北面と向き合い、三ノ窓の鋭い切れ込みを形成する」(佐伯邦夫「剱岳地名大辞典」より)。富山平野からでも三ノ窓の左に人目を引くように屹立する姿を眺めることができる。

 

 

 


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