2018年12月9

剣岳遠近(おちこち)

暗の世界が大半を支配する  ブナクラ乗越から

 初冬の夕陽(ゆうひ)にそまった剱の北西面は圧倒的な迫力に満ちている。

 中央の切れ落ちた岩稜(がんりょう)が剱尾根で、左の岩尾根は小窓尾根、右端上部の北壁が山頂部になる。

 剱の東面は岩が硬く谷も明るいのに対して、写真の西面から北面に目を向けると、岩はもろくクライマー泣かせだ。

 日中でも日が当たりにくく、いやおうなしにも陰鬱(いんうつ)に映る。300ミリの望遠で切りとった暗の世界が大半を支配する岩峰岩壁の深い谷には、今年、新たに剱岳では3番目の氷河になった池ノ谷右俣がある。