2018年7月8

剣岳遠近(おちこち)

スプーンカット 豊かな表情  大日小屋から

  雪渓の表面をスプーンですくい取ったような文様を山岳用語で「スプーンカット」と呼ぶ。

 高山に降り積もった雪は時間と共に雨や風、太陽などの影響を受けさまざまに変化する。

 このような写真は朝夕の斜光線が狙い目で、雪の曲線に対し山の直線、シンプルな構図の中にもシルエットの剱が逆光にしっかりとその存在感をきわ立たせている。

 日の出や日の入り刻、黄金色に輝くさまは砂丘の風紋にも似て、雪とは思えない表情を見せる。自然に描かれた造形美は見飽きることがない。